赤ちゃんの入浴で気をつけたいこと 


 最後に補足として、赤ちゃんの洗い方についてです。

 はじめての赤ちゃんをお風呂に入れるのって、とても難しいものです。

 けれども、アトピーの赤ちゃんの湿疹を改善するためには、ママがスキンケア上手になる事が、とっても大切!

 赤ちゃんは新陳代謝が盛んで、肌が汚れやすいため、それが湿疹の一因になってしまうこともありますので
 まずは、お風呂でどれだけ上手に、赤ちゃんの体の汚れを落とせるかに心を砕いてみませんか?

 さっそく、赤ちゃん向けの入浴のポイントを、ここで再確認してみますね。



    まずは、赤ちゃんって・・・

 赤ちゃんの手足は、体内にいた時のままに、曲げられた状態でいる期間が結構長いです。

 おまけに、歩き始めるまでは、運動量も少ないから、とにかくコロコロしていて、
手足や首などの関節部分では、肉と肉が折り重なった状態になっています。

 同じ人間でも、私たち大人とは明らかに、異形の存在ですから、当然、体の洗い方も同じではダメ。

 赤ちゃんには、特別な配慮が必要なのです。

 よくあるのが、折り重なったブヨブヨの肉と肉の間や、曲げたままの関節部分に体の汚れ
や石けんが残ってしまい、赤くなったり かぶれたりと言う肌トラブルを起こしてしまうこと。

 そこではじめに、体の部位ごとに、気を付けることを書いてみますね。


    

    

 髪の毛があって、あまり皮膚の状態がよくわからず、つい見過ごしがちですが、赤ちゃんは
信じられないほど頭皮に汗をかきます。

 特に、暑い時期には、知らない間に、あせものような赤い発疹が、ポツポツ出ていたりしますよ。

 そこで、頭は毎日、よく泡立てた石けんで洗ってあげましょう。よく泡立てた石けんをつけ、
よ〜〜〜〜く すすがないと、頭皮に白いカスがこびりつくので気をつけて下さいね。

 石けんがどうしても残りやすい、耳の後ろやこめかみ、首の後ろは、トラブルを起こしやすいから
意識して ていねいにすすいであげて下さい。

 また、夏場は、お昼寝の後や外出後に、びっしょり濡れている事もあるので、行水の時にも、軽く
お湯で頭をなでて、汗の汚れや塩分を流してあげて下さいね。


    あごの下

  口のまわりや、あごの下に、ブツブツ湿疹が出て
 いませんか?

  汗やお乳、食べかすなどで汚れやすい ほっぺや
 あごは、お湯でなでるだけでは清潔にはならないこと
 があります。

 顔に軟膏を塗っている場合も同様で、お湯だけでは
 不十分ですから、ベタベタした皮膚には、軽く石けんの
 泡を付けて洗い、ていねいに流してあげてくださいね。
 
  




  
  あごの下と、首の後ろのグルリは、一番石けん成分がたまりやすく、すすぎ残し
  も多い箇所です。 
  
  あごの下を洗うときは、手を差し込んだら、重なった肉のひだを一つ一つ、指で
  優しく開きながら、はさみ込まれた汚れや石けん残りをていねいにかき出し、
  湯船の中で、しっかりすすいでおきましょう。 首の後ろも同様です。


    腕の内側、ひざの内側、脇の下

 いつも曲げているから、ひじやひざの内側には、汗がたまりやすく、夏場はかぶれやすくなります。
ブヨブヨでお肉も重なっているから、汚れや石けん成分のすすぎ残しがたまってていないか、毎回
注意しながら洗ってあげましょう。

 また、必ず、手足を優しく伸ばしながら、きれいにしてあげましょう。案外、曲がったままの所に
汚れが詰まっているものです。優しく洗いながら、指で重なっている肉を一つ一つ広げてゆき、
たまっている汚れは、かき出してあげましょう。

 脇の下にも、よく汗やアカがたまっていますよ。ていねいに洗ったら、湯船の中でも、脇の下を
ちゃんと広げてやり、しっかりとすすいであげてくださいね。

 その他、手首・足首、太もも、性器のまわりにも、お肉がタブタブに重なっていますので、重なった肉
のひだを、一つ一つ押し広げて、汚れをかき出すように、きれいに落としてあげましょう。

 

 ●赤ちゃんはよく汗をかくので、夏場は、汗による刺激で肌を悪化させる子も多いですよ。

 行水で、どんなことに気をつければいいのかについては、こちらで読んでみてくださいね。



 我が家の「お風呂&スキンケア」で出来る工夫についての書き込みはいかがでしたか?
 
 読んでいただいて、今まで気づいていなかったことで、ちょっとやってみようかと言う項目が
 あれば、少しずつ試してみてくださいね。

 はじめから育児上手なママなんていませんし、ましてや、アトピーっ子のケアなんて、面倒で気づきにくい
ことばかりですから、出来ていなくても当たり前だと、自分の育児を振り返りながらしみじみ思います。

 でも、いろいろ失敗する中で、少しずつ子供に学んで、育児上手に成長していくのだと思います。今回
のせました内容が、少しでもアトピーっ子育児のお役に立てれば幸いです。



    「卵と牛乳なし!アトピーっ子にうれしい野菜たっぷり料理 12月号」





      

    行水につい


 
幼いアトピーっ子の肌は、夏場は特に、あせもなどで悪化しやすくなります。

 育児書に、行水は一日一回と書いてあっても、アトピーっ子の場合、実は、それではとても
足りないように感じました。

 赤ちゃんの体は小さいのに、汗腺の数は大人と同じ数だけあるので、汗の量は半端では
ありません。しかも、自分でふけませんから、汗から出た塩分や汚れが、そのまま皮膚に
残ってしまいます。

 すると、アトピーの傾向がある赤ちゃんの場合は、他の子より肌が敏感なために、汗をかいた
状態が続くと、すぐにあせもが出たり、かぶれたりしてしまう事が多いのです。

 そこで、夏場に外出先から帰った時や、お昼寝の後など、汗びっしょりになっているなと
思ったら、とりあえず行水をしてみてはいかがでしょうか。寝返りすら打てない頃は、汗が背中
やお尻に知らない間にたまっていますから、行水はあせも対策に有効です。

 一日に何度も汗を流して、肌の脂を取りすぎるのはよくないので、行水の時には、石けんを
使わないでいいと思います。汗をシャワーやベビーバスでさっと流し、その後で、汗がついて
いない服に着替えさせます。

 ちょっとの手間を惜しまず、できれば夏は、日に、二・三度を目安に行水してみてね。汗で
汚れた状態の肌を早くきれいにしてあげることで、楽に夏を乗り切れますよ。

 また、これから暑くなると、汗でおむつが蒸れやすくなって、性器まわりも、よくかぶれます。

 いつもより赤くなっているなと思ったら、とりあえず性器とお尻だけでも洗ってあげてください。

 お尻だけでなく、男の子は、ペニスと陰嚢の重なったところや、陰嚢の裏が、よくただれます。
女の子は、性器周辺が赤くなるだけでなく、カビや細菌が繁殖する事もあるから、気をつけて!

 特に、旅行や日帰りの行楽で、つい、おむつ交換がいいかげんであると、それをきっかけに
よくかぶれました。楽しい行楽も、おむつ交換だけは、どうぞ早めに、お忘れなく!

             おむつかぶれについて、HPに こんな事も書きました。


補足として

●ベビープールの水を替えずに何度も入ると、雑菌の巣になるのでダメ!皮膚の表面が傷んで
いる子は特に、いつもきれいな状態のぬるま湯に入れてあげてね。

●夏に限らず、敏感なアトピーっ子は、おしっこでかぶれる場合が多いので、おむつを、普通の子の、
2・3倍はこまめに替えるつもりでお世話をすると、おむつ周辺のトラブルがずいぶんと減りますよ。

   おむつに関してこんな事も書きました。  紙おむつvs布おむつおむつの取り替えについて