●お風呂活用法について   

  アトピーで荒れた肌を早く良くするためには、効果的なスキンケアがとても大切だなとしみじみ
  感じます。そこで、我が家で入浴時に気を付けてきたことを、イラスト入りでまとめてみました。

 ほんのちょっとしたケアの工夫やコツを知っておけば、お風呂や行水を上手に利用することで
 もっともっと皮膚の状態は良くなれますよ。

 我が家のお風呂の活用法のあれこれを、細かく書いてみますので、あなたのお宅の入浴法も、
 一度 チェックしてみてくださいね。
 
    ●上手な入浴のコツについて  
      
        入浴前にまず気をつけること
        入浴剤などで、風呂場に一工夫
        シャンプーで気をつけること
        アトピーっ子に優しくシャンプーしよう
        次に体を洗いましょう!
        石けんの選び方
        お風呂場でよく観察し、出たら手早く薬を塗ることについて
    
    ●赤ちゃんのケアについて
  
        まずは、赤ちゃんって・・・
        身体の各部位の洗い方で気をつけること
        行水について
        糸巻き大作戦
  
 アトピーっ子に おすすめの商品

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 食べ方アドバイス 
  はじめての方に
 



    お風呂活用法について  

 
 一人目のアトピーで、フウフウ言っているときには気づかなかったことで、子育てに慣れるにつれて
後から見えてきた事ってたくさんありました。

 とりわけ、幼い子向けのスキンケアについては、たくさんの反省点があったのです。

 今さら悔やんでも遅いのですが、もっと上手にお風呂を利用して、皮膚の汚れを、きちんと落とし、風呂
上がりにすぐ、適切に薬を塗っていたら、きっとずっと早く良くなれたのではないだろうか?

 いろいろ見聞きして知識を蓄え、スキンケアや子育てに慣れていくにつれて、しみじみそう思うのです。

 よくありそうな一例をあげると、お風呂での体の洗い方でしょうか。

 当時の私は、湿疹が出ている部分は、石けんがしみて痛そうだからと、洗うのが怖かったのです。

 にもかかわらず、毎日軟膏をベタベタ塗るものだから、皮膚に汚れやアカが貯まってしまい、おしまいには、
皮膚がよれたようになり、象のようにゴワゴワになってしまいました。

 あの時、正しくケアできていたら、もっと皮膚もきれいだったし、塗り薬も効果的に付けられたのになと、
後に続いた二人のアトピーっ子をケアしながらしみじみ考えましたが、当時は、自分のケアのどこに問題が
あったのかが、全くわかりませんでした。

 また、風呂から出て、ずいぶんたってから薬を付けてやったり・・・← ありませんか?そんな事って。

                ↑ でも、実はこれって、ずいぶんともったいないことをしているんですよぉ。

 あの頃は、どうでもいいと思っていた事や、いい加減に済ませていたことが、案外、アトピーっ子の
敏感なお肌のためには、重要なポイントだったりもしましたよ。

 もっとスキンケアに神経を使い、上手にケアが出来ていたら、塗り薬はぐんと減らせたし、
より効果的に使えたんじゃないかと、試行錯誤しながら三人育てたら よくわかりました。

 また、これから汗をかく季節になると、赤ちゃんを育てているママは、要注意です。

 と言うのも、赤ちゃんは、もともと肌が弱くて、あせもやら、ただれやらが起こりやすいの
ですが、アトピーっ子の赤ちゃんは、それに輪をかけて、お肌が敏感だから、しょっちゅう、
股や手首、関節部分が赤くなったり、ただれたりします。

 アトピーによる湿疹以外にも、いろんな肌のトラブルを起こす時期には、症状をよく見極めて、適切な
薬を付けてあげないと、かえって悪化させてしまうケースもありますよ。

 ですから、汗で汚れやすい、夏の肌の管理は、慣れるまで難しいものです。

 そこで今回は、夏に先駆けて、お風呂を上手に活用しながら、スキンケアするコツを書き込んで
みました。

 スキンケアにも、いろんなやり方があると思います。我が家流に工夫してきたことのあれこれも、
知っておくことで何かの参考になれば幸いです。 



                   
     上手な入浴のコツについて  
      
        入浴前にまず気をつけること
        入浴剤などで、風呂場に一工夫
        シャンプーで気をつけること
        アトピーっ子に優しくシャンプーしよう
        次に体を洗いましょう!
        石けんの選び方
        お風呂場でよく観察し、出たら手早く薬を塗ることについて
    
      赤ちゃんのケア

        まずは、赤ちゃんって・・・
        身体の各部位の洗い方で気をつけること
        行水について
        糸巻き大作戦



  上手な入浴のコツについて  

 毎日、お風呂に入って体を清潔にし、汚れを落としたきれいな皮膚に、塗り薬を手早く塗れば、
効果的に薬が吸収され
て、とっても効果的♪

 でも、逆に、皮膚を刺激して、よけいにかゆみが増すような、良くない入り方の例もありますので
アトピーっ子にあった入浴法を、ぜひマスターしましょうね。

 
 ・我が家が工夫しているポイント

 その1:寝る直前に入るのを避け、入浴は、早めに。また、体のほてりをさましてから寝かせる。

 その2:風呂の温度に気をつけ、熱すぎないよう、ちゃんと計る。また、ぬるめでも長湯をしない。

 その3:さら湯で入浴するより、塩素をのぞいたり、入浴剤を使うなどして、肌当たりのよい
      湯に変えてから入る。   塩素除去グッズとは、こんなものです。

 その4:シャンプーしてから、体を洗う。

 その5:シャンプー後のすすぎ残しには、要注意!
 
 その6:石けんやシャンプーは、肌に優しい成分の商品を選んで買う。
                              例えば、石けん成分のシャンプー

 その7:雑菌の巣になる、スポンジ類は、使わない。幼い子の体は、手で洗う。

 その8:湿疹が出ているところにも、石けんをつけて洗う。

 その9:入浴中や入浴後に、毎日、湿疹の様子を観察して、経過を見る。

 その10:風呂上がりにすぐ、素早く塗り薬を付ける。



   入浴前にまず気をつけること  

                  

お風呂には、早めに入ろう!

 遅く帰宅したパパを待って、お子さんが入浴するお宅もあると思います。

 でも、幼児は寝る時間も早いので、風呂上がりでほてった体が、冷めないうちに
ふとんへ直行すると、かゆみが出る場合もあるから、
夏場は特に、寝る直前の入浴は
避け、少し早めにお風呂へ入りましょう。
夏は、夕方頃の入浴がおすすめです。



 ふとん干しもよくされるでしょうが、夏場は、2時間も干せば、十分!
 2時頃にはしまって、さまします。
ホカホカのふとんに子供を寝か
 せない
よう、気をつけてあげてくださいね。




風呂湯は、ちゃんと水温を測ろう!!

 
同じ水温でお風呂に入っているつもりでも、体が冷えた状態で入ることが多い冬場では、40度
程度の湯が快適に感じられるのに対し、夏場では、38度でも熱く感じてしまうのをご存知でしょうか?

 あまり熱いお湯に子供を入れると、大人より血行が良い子供は、温まりすぎたり、外との気
温差で、肌が異常を起こして、かゆみが増すことも多いですよ。

 そこで、
水温は、いい加減にせず、ちゃんと測って入れてあげてね。ここは、大きなポイントです!

 風呂上がりに かゆくなることが多い子は、試しに、イラストのような水温を目安に入れてあげてね。
冬場の38度は、大人には かなりぬるく感じる湯温なのですが、うちの子は、ここまで湯をぬるくする
ことで、かゆみをかなり軽減することができました。

 また、少しくらい熱くても、風呂上がりにシャワーでさませば、一緒だと考える人もいるかもしれませんが、
中途半端に冷水をかけると、毛穴がしまって熱が逃げにくくなり、やはり、むずがゆくなるようです。

 
ぬるめの水温を、ちゃんと測ってから入浴する習慣を持ちましょうね。
                            
こんな事も以前書きました。こちらから


●●● ぬるめのお湯に、長居をしない

 お湯がぬるめだとのぼせないので、子供は時に、お風呂グッズでいつまでも遊びたがるものです。

 でも、ぬるめのお湯に長く入っていると、体の芯から温まってしまうので、ぬるくても、
逆にかゆみが増して
しまうことがあります
よ。

 とりわけ、皮膚の調子が優れないときに、長湯は禁物!調子が良くなるまでは、お風呂は体を清潔に
するだけの場所と割り切り、体を洗ったら、さっと出す入浴がおすすめです。


●●●●肌が敏感な子たちですから、さら湯は刺激も大きいです!

 一番風呂より、先に誰かが入った後のお風呂の方が、湯あたりがまろやかで、肌に優しいのです。

 赤ちゃん期なら、炭やセラミックなどを利用した、
塩素除去グッズを使って、肌当たりの
優しい湯に変えてあげましょう。


 少しお子さんが大きいようなら、肌をいたわる成分を添加した、入浴剤のような商品も
使って、皮膚症状改善の補助効果を求めてみるのもいいのではないかしら。

 たかがお風呂と軽く考えず、肌が傷んで荒れている状態のお子さんに、刺激を与えない
お湯を用意してあげましょうね。(詳しくは、この下に書きます。)



     風呂湯に、ひと工夫しましょう。 

 そもそも、健康な肌の人には、わかりにくい感覚なのですが、体調が悪いときや、
肌が荒れているときに一番風呂に入ると、ピリピリ肌を刺すように感じる事があります。
さら湯の状態である一番風呂は、肌の弱い人にとっては、刺激になってしまうんです。

 そこで、皮膚にダメージを受けているアトピーっ子のために、刺激の少ない風呂湯や、
皮膚症状の改善効果が期待できる風呂湯について、コツを書いてみたいと思います。


●●まずは、刺激を減らす工夫から

 赤ちゃんのように、ごくごく肌の弱い子の場合、何らかの成分が入ったお風呂が、
かえって刺激となってしまう場合もあります。

 ちなみに、私も、アトピーママ初心者の頃に、庭で栽培したハーブの入ったお風呂で、
赤ちゃんの我が子を、全身じんましんにした苦い経験のある、バカッ母です。

 ですから、赤ちゃんや、皮膚の状態が悪化してつらい状態のお子さんに、いきなり
効能のある薬湯や入浴剤を試してみるよりも、お湯の刺激をのぞく方法を工夫する方が、
体にとって快適な場合もあるのです。 
                            こんな事も以前書きました。こちらから


 
一番手軽で、簡単な方法は、二番目以降に入浴させるか、自然塩をひとつまみ
湯に加えて、湯をまろやかにする事です。

 
もっと積極的に、肌によい湯に変えて入浴したいと言う場合は、塩素を除く工夫を
してみましょう。

 幼いお子さんにでも使える、自然な塩素除去方法としては、木炭や竹炭を使った商品
があります。                例えば、こんな商品です。

 これらを湯船に沈めて使用する事で、ごく自然な方法で、塩素を取り除き、肌へのあたりが
まろやかな刺激の少ない お湯に変えることが出来ます。

 本などでいろいろ読んでみると、木炭(特に、竹炭)の効能について、素材に含まれる
ミネラルが溶けだして、肌を潤したり、肌の汚れを落としたり、マイナスイオン効果や、
遠赤外線効果など、とてもすばらしい事例を並べている場合もあります。

 もちろん、場合によっては、劇的に、肌が改善される場合もあるのかもしれませんが、
効果を期待しすぎてはダメですよ。それでも、塩素を取り去る効果については、少なくても
証明されていますから、肌をいたわりながら、幼い子でも安心して入浴させることが出来ます。

 我が家でも実際に試していますが、炭類は、時々日に当てて干す等の手間が必要なので
その部分は、面倒でした。

 また、ある程度の量を入れる必要があるので、炭の置き場所を取ります。

 他に、セラミックやビタミンCを、かさばらないボール状にして、入浴時に湯船に沈めて使う
タイプや、それをシャワーヘッドに取り付けて、シャンプー時も含めて、塩素除去ができる
商品もありますよ。                  こちらも参考に

 シャワーで洗髪をしているご家庭が多いと思いますが、塩素除去をすることで、ママの髪
へのダメージも和らげることが出来ます。

 いずれの商品も、お子さんの肌との相性を、慎重に見極めながら利用してみてくださいね。


●● 肌を潤す効果のある入浴剤を使う場合

 入浴剤を使うことで、かゆみなどの皮膚症状を改善したいと言う方もいらっしゃると思います。


肌に合う、合わないがありますので、はじめて使うときは、念のために、正規の使用量の
1/3〜1/2程度を使って、
少し薄い濃度から試してみましょう。

入浴剤に含まれる、着色料や香料がダメな子もいます。入浴剤の使用時や入浴後に、
咳き込む、かゆがる、鼻水がでる、肌が赤くなるなど、いつもと違った様子はないか、気を
つけて見てあげてください。

食べ物と同様に、同じ商品ばかりを使用せず、日替わりで種類を回転させながら使えば、
より安心です。


 我が家の場合は、一人目のアトピーを治したい一心で、一時期、入浴剤選びに、ものすごく
力を入れていました。
 
 食事制限でお世話になっていた病院に置かれていたアトピーグッズの売店で、薬用の
入浴剤を購入して使っていた時期もありましたし、市販の商品も、あれこれ試しました。

 でも、一般的なCMで宣伝されている入浴剤の市販品のほとんどは、着色料や香料が
たいていは しっかり入っています。薬局などで手軽に買えて便利ではありますが、いくら
薬効的に優れていても、見た目を良くするための、それらの添加物が、アレルギーを
刺激してしまう可能性があると言うのは知っておき、買う前には裏の表示をぜひ確かめ
ましょう。

 そこで、純粋に薬効だけを利用するためには、手作りの入浴剤もおすすめの方法です。

 殺菌効果で肌の炎症を沈める効果の期待できるニンニクを利用したお風呂や、肌にいいと
して、昔から利用されてきた、よもぎの粉末、スギナ、カモミールなどの自然素材を、買ったり、
自分で育てて採取し、コトコト沸騰させないよう10分程度煮つめ、そのエキスを風呂に入れ
てもいいし、木綿の袋に詰めて風呂に入れ、お風呂を沸かしたり、あるいは、湯船に浮か
べるだけでもいいのです。

 ただし、いろいろやってみてわかったのは、肌がひどく荒れている時期に、薬効の強い
入浴剤をバンバン使うことは、時には、かえって肌を刺激する結果にもなると言う事です。

 また、入浴剤を使う場合、絶対に忘れないでいて欲しいのは、
乳幼児は、言葉で十分に
不快感を表現できないと言う困った事実です。

 大人なら、湯船に使ってしばらくすると、肌がチクチクするとか、なんだか かゆいとか、漠然と
体に合わない違和感を自分で判断し、時には、使うのを即刻やめられるのですが、乳幼児は何も
言いませんので、よほどの異常が出るまで、それが体に合っていないことに、親は気づきません。

 先にも書いたように、入浴剤は、
体へ合う合わないがありますし、万人に効果があり、肌に
も優しい入浴剤と言うのは、基本的にはあり得ません。

 また、我が家でも以前失敗したように、
よく効くようにと、濃いエキスを入れることで、じんま
しんを起こす場合もありますから、風呂上がりのかゆみの様子や、肌の様子をよく確かめ、
問題ないようなら、使ってみる
くらいの気持ちで試しはじめのうちは使用してあげてね。

 大人が感じるよりも、子供の肌は、はるかに敏感なのです。



   シャンプーで気をつけること  

                  

 幼い子供は、新陳代謝も活発だから、頭も毎日洗って、清潔にしてあげてくださいね。

 で・・・お宅では、体洗いとシャンプー、どちらが先ですか?
うーん、と一瞬考えたママ、ぜひ覚えておいてくださいね。

 
シャンプーが先で、体が後ですよ。

 と言うのも、先にせっけんで体を洗ってしまえば、体の表面を覆って、肌の潤いを守っている油分も
汚れと一緒に落ちて、皮膚を守るバリアが、少しはがれ落ちたような状態になっています。

 その後から、より洗浄力の強い成分を含むシャンプーを使って、洗い流せば、体を滑り落ちていく
シャンプーの強力な洗浄成分が、肌の刺激となってしまうんです。

 理由を聞いてしまえば、なんて事のないお話しですが、ちょっと知っておくだけで、敏感肌
のアトピーっ子に、少しでも刺激の少ない洗い方ができますから、これから気をつけてあげて
くださいね。



   アトピーっ子に優しくシャンプーしよう!  

 お風呂に入ったら、まずはシャンプーから。

 ところで、ここでお尋ねですが、あなたのお子さんは、おでこや耳のきわ、首筋などに、よく
湿疹が出来ていたり、赤くなったりしていませんか?

 実は、それらの箇所って、すすいだハズのシャンプーの成分が残りやすい場所でもあるん
だそうです。

 もしかしたら、その湿疹や赤味は、単に、洗い方が悪くて、出来てしまった
かぶれなの
かもしれませんよ。そこで、より刺激を減らす洗い方について細かく書いてみますね。


              


さっとぬらしただけで、シャンプー液を付けていませんか?頭皮をマッサージしながら、
お湯で、ていねいに洗ってあげるだけで、ずいぶんと汚れが浮き上がりやすくなります。

 また、少量のシャンプーの使用だけで、きれいに洗髪することが出来るようになるから
シャンプーによる刺激も減りますよ。

 まずはお湯で、ていねいに頭皮を洗ってあげましょう。

シャンプーやリンスには、こだわりを持ってね。合成シャンプーより、肌に優しい石けん
成分の商品がおすすめです。      石けん成分のシャンプー

濃度の濃いシャンプー液を、直接頭皮に付けちゃダメ!!おけなどにごく少量を出し、
それをお湯で薄めて、よーーく泡立ててから使うか、ポンプを押すと、泡で出てくるタイプの
シャンプーを使ってみてね。




               


新陳代謝が盛んな赤ちゃんの皮膚は、とても汚れやすいのです。髪に隠れて
気になりにくい頭の中も、もちろん同じ!汗やアカがたまって、あせもや
湿疹にしてしまわないよう、面倒でも、ぜひ、毎日洗ってあげてね。

 赤ちゃんの頭は、そんなに皮脂でベトベトしていないから、体を洗う石けんで
洗ってもOKですよ。

 ただ、この場合も、手や泡立てスポンジで、まずは よ〜〜く石けんを泡立て、泡を付ける感覚
で髪の地肌を洗わないと、石けんカスで、頭皮が真っ白に汚れてしまうことがあるから気をつけてね。

 じっとしてくれない赤ちゃんの頭は洗いにくいものですが、石けん成分も残留させない方がよい
ので、がんばってていねいに すすいであげて下さいね。

我が家では、特別なリンスを使わずに、通常の食酢をリンスの代用にしていました。酢の酸
が石けんシャンプーのアルカリ性を中和するわけです。

 ポンプ式のボトルなどに、原液の酢を入れ、手桶などに、1〜2プッシュし、湯を適量
加えて薄め、頭全体にまんべんなくかけて、さっとマッサージし、あとは普通に洗い流す
だけです。酢のにおいは残らないから安心してね。赤ちゃんの洗髪は難しいので、もしも残留
することがあっても、少し安心ですから、特におすすめです。

シャンプーの後、たくさんお湯を流しながら、とにかくよ〜くすすぎます。(泡が落ちて、きれ
いになってから、さらにすすぐくらいの感覚でちょうどいいそうです。)

 それでも、髪の生え際や、首の後ろは、どうしても成分が残りやすくなるので、意識して、
シャワーや手桶のお湯でしっかりと何度も流しましょう。

 シャワーの場合、肌にさら湯が当たる時間が長いので、先に書いた、塩素除去のでき
るシャワーを使うのが、ベターです。

 実は、肌が傷んでいる場合は、シャワーの水流でさえ肌を刺激します。塩素除去された
刺激の少ないお湯を、洗面器に用意し、優しく洗い流してあげてください。こんなちっぽけな
心使いをするうちに、少しずつ良くなれますよ。

       
           

   次に体を洗いましょう!  

 シャンプーが終わってから、体を洗います。

                  


たとえ柔らかくて、よさそうに思えても、スポンジ類は雑菌の巣になりやすい
から使わないでね。皮膚の表面が痛んで、バリア機能が弱まっているアトピー
っ子には、よくないよ。

 その代わり、
手やママの洗顔の泡立て用に売られているネットを使って、石けんを
しっかり泡立て、泡で優しく洗って
あげましょう。

 ママの顔同様に、肌をこすらないよう気を付けながら、泡で洗ってあげると、肌に
優しく洗えます。

ちゃんと湿疹部分も石けんで洗おうね。

 一人目の子がそうだったのですが、石けんがしみるのではないかと怖くて、湿疹のある
部分を石けんで洗わず、湯船の中で軽くこする程度にして、風呂上がりに軟膏を塗り続け
ていました。すると、皮膚が象のように堅く盛り上がって、ゴワゴワし、かえって症状を悪化
させてしまったのです。

 軟膏のような、油を成分に含む薬を塗っている場合、お湯に入る程度では、古い
薬がきれいに落ちません。 塗り薬の軟膏に含まれる油や、体の汚れ、その油に
くっついた古い汚れなどが、肌に残ってしまうので、せっかくお風呂に入っているのに、
実は、肌がずっと汚れた状態になっていたのです。

 さらにそこへ、肌のアカがくっついて、ますます肌は汚れ、その上に、また軟膏を
塗る悪循環が続けば、皮膚はどんどん汚れてしまいます。

 ですから、皮膚の脂が取れるよう、必ず石けんの泡で洗ってあげて下さいね。

 また、強くこすられて痛い思いをした子は、湿疹のある部分を洗うのを嫌がるかもしれません。
そんな時に、ママが不安そうな顔をしたり、怒ったりすると逆効果ですよ。

 
怖がっているときは、余計に痛くなります。

 ですから、幼児には、「ママが洗ってあげるからね。きれいにして、お薬つけようね。」
と優しく声かけし、もっと幼い子なら、泡をこんもりと作って見せて、痛みから注意をそらし、
楽しい雰囲気の中で洗ってあげます。

 自分で洗える子にも、「ママがそこは洗ってあげようか」と言うと、すごく喜びます。
痛くてつらいときには、そのくらい甘えさせてあげた方が、症状も軽くなると思います。
下の赤ちゃんと比べたら、大きくなったように思えても、実は、まだまだ幼いのですから。



湯船に入ってから、さらに首筋をすすぎます。←これはお忘れなく!

 シャンプーが終わって、湯船につかる頃、ちょうどすすぎ残した液剤が、耳や首筋へと
垂れてきます。念のために、液がたまりやすそうな部分に、何度もお湯を手でかけるなど
して、さらに念のために洗い流してあげると効果的です。

幼い子用のお風呂グッズがたくさん出ていますが、かゆみが強い頃には、長湯
は禁物!!ぬるいお風呂に入っていても、長湯だとかえって、芯から体が温まって
しまうからです。

 症状がつらい時は、体を洗って、さっと出すよう心がけてね。

     
             

   気にして欲しいな、体に優しい石けんやシャンプー選び

●石けん選びについて

肌が荒れている状態の時は、肌をいたわる質の良い石けんをぜひ使ってあげて下さい。
アトピーで皮膚の表面が荒れている場合は、お風呂上がりに、ピリピリに乾いて痛く、
大変つらいものです。

汚れを落としながらも、肌の潤いを取りすぎない石けん。それでいて、香料をはじめとする
添加薬品の刺激が少ない石けん商品を使用するのと、安く手に入る一般品の石けんを使うの
とでは、風呂上がりの肌への負担は全然違いますよ。

私自身は皮膚が健康な状態ですので、当時は石けんの違いによる皮膚の状態の善し悪しを
自分では感じることが出来ずにいましたが、アトピー仲間のママたちに、「この石けんだと
肌が突っ張らずに楽よ」と言う石けんをいくつか紹介してもらい、試していきました。

ちなみに、我が家では今、無添加の純石けんを愛用しています。  純石けん

 アトピービギナーの頃は、「アトピーに効く」と宣伝している商品が一番いいのだと思っていたの
ですが、赤ちゃんや幼いお子さんの場合は、いろんな素材に対して敏感なので、刺激が出来る
だけ少なくて、害にならないような商品の方が安心だなと、今は考えています。

 いろいろ見聞きしてみたら、まわりのアトピー仲間は、純せっけんの支持者が多かったですし、
大人向け、子供向けの区別がない、「アトピー向け商品」で売られている商品の中には、赤ちゃん
には刺激がきついものもあると聞いたのも、純石けんを愛用しはじめたきっかけになりました。

 大人向けのいろんなエキスを配合した、いかにも効能がありそうな商品は、大
人のアトピーには
効果的かもしれませんが、肌質が全然違う赤ちゃんの場合は、合わない場合もある
のだそうです。

 ちなみに、純せっけんは、原材料の成分表示に、純石けん分(98% 脂肪酸ナトリウム)とだけ
記入された商品です。香料や余分な添加物を一歳含んでいないから、肌に優しいのです。

 ただ、皮膚の状態や、年齢、肌の質によって、どれが一番合うのかは人それぞれですから、これが
一番!と言うのはありません。多少、肌をいたわる成分をプラスした商品の方が合うと言う方もいると
思います。

 要は、着色や香料のような、見た目を良くするためだけの成分が含まれない、良心的な商品を
選ぶといいよという事で、どれがいいかよくわからないわという方は、無添加石けんと言う表示を
目安に買ってみてもいいと思います。

こだわりの商品を販売している「シャボン玉本舗のシャボン玉せっけん」や「パックス」の商品名で
出ている、「太陽油脂」の商品などなら、比較的メジャーですから、通販以外にも、一般的な薬局で
扱っている場合があると思いますよ。

 実際にいろいろ使いながら、ご家族に一番合いそうな商品を、ぜひ捜してみてください。

 ですから、「たかが石けん」と、バカにしてはダメですよ。石けん選びは、かなり気にかけて欲しい
お風呂アイテムの一つです。


ボディソープにも、やはり無添加とか、石けん成分と言うラベルが付いた商品があります。

石けんよりも添加物がやや多いように思うのですが、泡で出てくるタイプなら、幼児が自分で体を洗う
ときに扱っても、原液のつけすぎにならず、案外使いやすいので、香料や着色料(赤色 ○○号とか
の表示)が入っていない物なら、試してみるのもいいかもしれません。


ちなみに、よくCMで紹介されている商品の多くには、先に書いた、香料や着色料の他に、
パラベン、安息香酸、トリエタノールアミン、ラウリル硫酸塩、エデト酸塩などなど、皮膚に
悪影響を及ぼしたり、皮膚から吸収されて障害を起こす恐れのある合成成分が、添加されて
いることが多いのです。

 ♪お肌に優しい、弱酸性♪などと、明るく歌いながら、かわいいアニメで、赤ちゃんも洗って
大丈夫っ!と、宣伝を流しているメーカーもありますが、普通の赤ちゃんには使えても、とりわけ
肌が弱いアトピーの赤ちゃんには、大丈夫とは限りません。

 「植物性の・・・」「せっけん成分・・」「自然に優しい・・・」と言ったラベルのコピーを鵜呑みに
してしまわず、本当に肌に優しい商品かどうかは、まず、裏ラベルの成分表示で確認してみて
くださいね。


アトピーっ子の入浴で、使ってはいけない種類の石けんもあります。それが、薬用石けん
と呼ばれる商品です。

 具体的な製品名で書くと、「薬用ミューズ」や「キレイキレイ」などが、よくCMで流され
ている有名なブランドではないでしょうか。

 殺菌成分が入っていいると聞くと、いかにも皮膚が清潔になるイメージを持たれそうで
すが、肌を守っているバリアー機能が弱いアトピーっ子の肌に使えば、弱っている皮膚の
常在菌をさらに痛めつける結果になり、ますます肌の状態が悪化してしまうことも
考えられます。                       皮膚の常在菌って、こんな感じ?

 時々、アトピービギナーのママが、「清潔」=「アトピーにいい事」と勘違いして、我が子を
これらの薬用石けんで洗うと言う話を耳にするので、念のために書きました。

 薬用石けんは、汚れたものを触った手を、殺菌・消毒するために利用する商品であり、
衣服で覆われて、ある意味清潔な体を、同じ様な洗浄力で洗ってしまおうとは考えないで
くださいね。

 ちなみに、 薬用石けんの裏書きには、「湿疹・皮膚炎(かぶれ、ただれ)などの皮膚障
害があるときには、悪化させる恐れがありますので、使用しないでください。」と、ちゃんと
書いてあります。

 アトピーっ子はまさに、その皮膚障害の状態ですから、薬用石けんを使うのは、止めて
おきましょう。

 おまけ・・・・手を洗う場合も、薬用石けんでは、手が荒れる場合があります。アトピーで
しんどいときは、普通の石けんを洗面所に置いてね。


●●シャンプー選びについて

 
シャンプーは、石けんよりも洗浄力が強い商品なので、その分だけ肌の刺激にもなり
やすいから、石けんよりもさらにこだわって、良心的な商品を選んで使って欲しいなと思います。

 我が家で使用しているのは、やはり石けんが主成分の石けんシャンプーです。

 乳幼児さんには、まずはここらから試してみてはいかがでしょうか。赤ちゃんの場合は、
体を洗う石けんをそのまま洗髪にも使えばいいと思います。

 リンスにもぜひ、安心できる素材で製造された商品を選んでね。石けんシャンプーとペア
になっている商品を使用するのが一番ですが、我が家では、イラストにも載せたように、
酢を薄めて使用し、石けん成分を中和しています。

 ちなみに、容器をプッシュすると、泡で出てくるタイプのシャンプーを使えば、お子さんが
自分で洗うときでも、濃い液を頭皮に付けすぎることなく、上手に洗えることと思います。

 ただし、ある程度大きくなると、皮膚の脂汚れが激しくなるので、石けんシャンプーでは
汚れが落ちなくて、洗った気がしないと言う場合もあると思います。

 合成のシャンプーにも、肌や環境に優しい質の良い物はありますので、表示を確認しな
がら、出来るだけ肌に優しい商品を選んでみてくださいね。

            おすすめ商品でも、シャンプー類を紹介しています。  こちらから



   お風呂でよく肌を観察し、出たら手早く薬を塗ることについて 

 さてここからが、ママの腕のふるい所です。

 お風呂上がりに、より効果的なスキンケアを行うため、しっかり我が子の肌の状態をお風呂
に入りながら把握しておくのです。

 衣服に隠れて、普段は目に入らない背中やお腹などの皮膚の状態もよく観察出来るので、
お風呂は湿疹のチェックに最適の場所ですよ。

 風呂上がりに出来るだけ素早く、しかも、湿疹の重さに合わせて、ちょうど良い薬を塗ってあげ
る事で、効果的に薬を使うことが出来ますよ。


              

アトピーを良くするコツは、湿疹や全身の様子を、とにかくよく観察すること
に尽きます。

 その点、衣類に隠れて見えにくい部分までちゃんとチェックできる、入浴タイム
を、しっかり利用して欲しいのです。

 まずは、湿疹の量です。きのうに比べて、多いでしょうか?それとも少ないかしら?
また、新しい湿疹が出ていないかどうかを、出きるだけ捜しておきましょう。

 そして、昨日薬を塗った場所をチェックし、前日と比較して、湿疹が良くなっかどうか
も必ず見ておき、薬が効いているかどうかを知っておくといいですよ。

 その上で、どの強さの薬を、どことどこに塗るのかを、頭の中で漠然と計画しておくのです。

 そうすれば、風呂上がりに、どのランクの薬を塗るといいのかの目安がつけられるから、
じっとしていない幼い子の体にも、手早く適切な薬を塗れますし、毎日観察しておくことで、
何が湿疹の原因になっているのかの目安もつけることもできますよ。

 例えば、悪化しているのは、衣類に隠れたところですか?それとも、日光にさらされる場所?
衣類の縫い目や、そで、エリのように、よくこすれるところが赤くなってはいませんか?それ
とも、おむつを当てている場所?また、夏であれば、寝ていて汗がたまる場所が悪化して
いないですか?

 いつも悪化している場所には、たいていは 何らかの理由があるはずです。

 湿疹を観察するだけではなく、その日の行動も思い出しながら、アトピー日誌と言う形で
記録を残していくことで、もっと湿疹の原因に迫ることが出来て、治療のヒントにもなります。


タオルの使い方にも、気をつけてね。

 肌が荒れているときは、風呂上がりに水滴をふくために こすられることも刺激になります。

 そこで、体をふくときは、
肌あたりがよい柔らかいタオルを選んで使用し、こすらないよう、
押さえて吸い取らせるようにするのがコツ
です。不必要に肌を傷めないためにも、ぜひ気を
つけてみてくださいね。

 また、お子さんが幼稚園に入るころには、段々と自分で体もふくようになる事と思います。
自分でやるときにも、こすらず押さえてふき取るよう、お子さんにも指導してあげてくださいね。

 また、普段の洗顔時のふき取りも、ゴシゴシさせずに、押さえるようにと、教えてあげてね。
そんな生活習慣が身に付くことで、肌への負担を減らせます。


風呂上がりの気温差に気をつけて

冬場はもう一つ気にかけておくといいことがあります。それが浴室と洗面所、あるいは、リビング
の間の気温差の問題です。

つまり、風呂から部屋に入るまでの間に、あまり気温差がないのが望ましいのです。

と言うのも、暖かいところから寒いところ、逆に、寒いところから暖かいところに移動したり、
冷たい(温かい)物質に接触することで、寒冷じんましんや温熱じんましんと呼ばれる症状が
おきて、かゆみや発疹をおこすアレルギー症状を起こすこともあるからです。

 例えば、湯船が熱すぎると、風呂に入った途端にかゆくなるし、風呂から出てすぐの
脱衣所が、あまりに冷え切った部屋だと、下着を身につけるまでに、温度差の刺激でか
ゆくなってしまうのです。

 風呂上がりすぐが、塗り薬を付けるのには効果的ですので、かゆみを起こさせない
ためにも、脱衣所を温めて温度差を減らしておいたり、幼いお子さんの場合は、風呂
上がりをバスタオルですっぽりくるんで、素早く移動し、暖かい部屋で皮膚のケアし
てあげて下さいね。



薬は、手早く塗りましょう。

 薬は、
風呂上がりの2・3分以内に、手早く塗るのが肌への吸収も良く一番効果的だそうです。
でも、幼い子が相手ですから、なかなか短時間には身支度が出来ません。

 そこで、お子さんに下着だけはかせたら、パジャマなどを着せるその前に、風呂場で目星をつけて
置いた場所へ、手早く塗ってあげませんか?

 もしも、風呂上がりすぐの絶好のタイミングでは塗り忘れ、仕方なく、寝る前に塗ったと言うの
では、薬の効き目は、半減してしまいますよ。

 薬は、風呂上がりにすぐ!!がお約束です。



            

  薬は、必ず楽しそうに塗ってあげましょう!そうすると、その時間は、子供にとって
 待ち遠しい、親子のふれあいタイムに変わります。

 と言うのも、親にとっては面倒で嫌な薬塗りですが、子供、特に、下に赤ちゃんがいる子
 にとっては、親に自分だけをかまってもらえる、嬉しい時間でもあるからです。


 ですからどうぞ、「ああ、面倒なのに・・・。」「あんたがアトピーなんかになるから、こんな手間がかか
って。」などと、ブツブツ不平を漏らしたり、不機嫌な顔で、乱暴に塗らないで!! 


 
アトピーがある事に罪悪感を感じさせれば、良くなれません!かゆみが強くなるだけなのです!!

 決して悪い子だから、アトピーになったわけではないのに、親に不機嫌な顔で応対されると、
子供は嫌われているように感じて、とても悲しくなります。



 逆に、ママが鼻歌でも歌いながら、風呂上がりに楽しそうに塗った薬は、子供の心もいやして
落ち着かせ、薬効以上に効果的です。

 ママが薬を塗ることを楽しんでいると感じた子供は心が安らぎ、これが かゆみの少ない就寝へと
つながっていきますよ。

 子供がアトピーを患うと、薬を塗ったり、肌や湿疹の様子を見るために触ったりして、親子のスキン
シップが増えます。そんな時に、ママがニコニコ顔で接してあげれば、それだけ、愛情が伝わり、
親子の心の距離が近づくから、アトピーだって悪くないなって、きっとそのうち思える日が来ますよ。

※薬の使い方については、こちらも見てね。


  赤ちゃんの場合  


 はじめての赤ちゃんをお風呂に入れるのって、とても難しいものです。

 けれども、アトピーの赤ちゃんの湿疹を改善するためには、ママがスキンケア
上手になっちゃうことが、大切なポイントですよ。

 とりわけ、新陳代謝が盛んで、肌が汚れやすく、それも湿疹の一因になってしまう
赤ちゃんの育児では、
お風呂でどれだけ上手に、赤ちゃんの体の汚れを落とせるか
に心を砕くといいと思います。

 そこで、赤ちゃん向けの入浴のポイントを、ここで再確認しておきましょう。

 赤ちゃんはよく汗をかくので、これからの季節は、汗による刺激で肌を悪化
させる子も多いんです。行水で、どんなことに気をつければいいのかについ
ても書きますね。


    まずは、赤ちゃんって・・・

 赤ちゃんの手足は、体内にいた時のままに、曲げられた状態でいる期間が結構長いです。

 おまけに、歩き始めるまでは、運動量も少ないから、とにかくコロコロしていて、
手足や首などの関節部分では、肉と肉が折り重なった状態になっています。

 同じ人間でも、私たち大人とは明らかに、異形の存在ですから、当然、体の洗い方も
同じではダメ。赤ちゃんには、特別な配慮が必要なのです。

 よくあるのが、折り重なったブヨブヨの肉と肉の間や、曲げたままの関節部分に体の汚れ
や石けんが残ってしまい、赤くなったり かぶれたりと言う肌トラブルを起こしてしまうこと。

 そこではじめに、体の部位ごとに、気を付けることを書いてみますね。


    

    

 髪の毛があって、あまり皮膚の状態がよくわからず、つい見過ごしがちですが、赤ちゃんは
信じられないほど頭皮に汗をかきます。

なので、暑い時期は、知らない間に、あせものような赤い発疹が、ポツポツ出ていたりしますよ。

 ですから、毎日、よく泡立てた石けんで洗ってあげましょう。よく泡立てた石けんをつけ、
よ〜〜〜〜くすすがないと、頭皮に白いカスがこびりつくので気をつけて下さいね。

 石けんがどうしても残りやすい、耳の後ろやこめかみ、首の後ろは、トラブルを起こしやすいから
意識して ていねいにすすいであげて下さい。

また、お昼寝の後や外出後に、びっしょり濡れているようなら、行水の時にも、軽くお湯で頭を
なでて、汗の汚れや塩分を流してあげて下さい。


    あごの下

  口のまわりや、あごの下に、ブツブツ湿疹が出て
 いませんか?

  汗やお乳、食べかすなどで汚れやすい ほっぺや
 あごは、お湯でなでるだけでは清潔にはならないこと
 があります。

 顔に軟膏を塗っている場合も同様で、お湯だけでは
 不十分ですから、ベタベタした皮膚には、軽く石けんの
 泡を付けて洗い、ていねいに流してあげてくださいね。
 
  




  
  あごの下と、首の後ろのグルリは、一番石けん成分がたまりやすく、すすぎ残し
  も多い箇所です。 
  
  あごの下を洗うときは、手を差し込んだら、重なった肉のひだを一つ一つ、指で
  優しく開きながら、はさみ込まれた汚れや石けん残りをていねいにかき出し、
  湯船の中で、しっかりすすいでおきましょう。 首の後ろも同様です。


    腕の内側、ひざの内側、脇の下

 いつも曲げているから、ひじやひざの内側には、汗がたまりやすく、夏場はかぶれやすくなります。
ブヨブヨでお肉も重なっているから、汚れや石けん成分のすすぎ残しがたまってていないか、毎回
注意しながら洗ってあげましょう。

 また、必ず、手足を優しく伸ばしながら、きれいにしてあげましょう。案外、曲がったままの所に
汚れが詰まっているものです。優しく洗いながら、指で重なっている肉を一つ一つ広げてゆき、
たまっている汚れは、かき出してあげましょう。

 脇の下にも、よく汗やアカがたまっていますよ。ていねいに洗ったら、湯船の中でも、脇の下を
ちゃんと広げてやり、しっかりとすすいであげてくださいね。

 その他、手首・足首、太もも、性器のまわりにも、お肉がタブタブに重なっていますので、重なった肉
のひだを、一つ一つ押し広げて、汚れをかき出すように、きれいに落としてあげましょう。

 


    行水について

 幼いアトピーっ子の肌は、夏場は特に、あせもなどで悪化しやすくなります

 育児書に、行水は一日一回と書いてあっても、アトピーっ子の場合、実は、それではとても
足りないように感じました。

 赤ちゃんの体は小さいのに、汗腺の数は大人と同じ数だけあるので、汗の量は半端では
ありません。しかも、自分でふけませんから、汗から出た塩分や汚れが、そのまま皮膚に
残ってしまいます。


 すると、アトピーの傾向がある赤ちゃんの場合は、他の子より肌が敏感なために、汗をかいた
状態が続くと、すぐにあせもが出たり、かぶれたりしてしまう事が多いのです。

 そこで、夏場に外出先から帰った時や、
お昼寝の後など、汗びっしょりになっているなと
思ったら、とりあえず行水
をしてみてはいかがでしょうか。寝返りすら打てない頃は、汗が背中
やお尻に知らない間にたまっています
から、行水はあせも対策に有効です。

 一日に何度も汗を流して、肌の
脂を取りすぎるのはよくないので、行水の時には、石けんを
使わない
でいいと思います。汗をシャワーやベビーバスでさっと流し、その後で、汗がついて
いない服に着替えさせます。

 ちょっとの手間を惜しまず、できれば
夏は、日に、二・三度を目安に行水してみてね。汗で
汚れた状態の肌を早くきれいにしてあげることで、楽に夏を乗り切れますよ。

 また、これから暑くなると、汗でおむつが蒸れやすくなって、性器まわりも、よくかぶれます。

 
いつもより赤くなっているなと思ったら、とりあえず性器とお尻だけでも洗ってあげてください。

 お尻だけでなく、男の子は、ペニスと陰嚢の重なったところや、陰嚢の裏が、よくただれます。
女の子は、性器周辺が赤くなるだけでなく、カビや細菌が繁殖する事もあるから、気をつけて!

 特に、旅行や日帰りの行楽で、つい、おむつ交換がいいかげんであると、それをきっかけに
よくかぶれました。楽しい行楽も、おむつ交換だけは、どうぞ早めに、お忘れなく!

             おむつかぶれについてこんな事も書きました。

補足として

ベビープールの水を替えずに何度も入ると、雑菌の巣になるのでダメ!皮膚の表面が傷んで
いる子は特に、いつもきれいな状態のぬるま湯に入れてあげてね。

夏に限らず、敏感なアトピーっ子は、おしっこでかぶれる場合が多いので、おむつを、普通の子の、
2・3倍はこまめに替えるつもりでお世話をすると、おむつ周辺のトラブルがずいぶんと減りますよ。

   おむつに関してこんな事も書きました。  紙おむつvs布おむつおむつの取り替えについて


    糸まき大作戦で、すすいじゃえ!  

 入浴編の最後は、お風呂でのスキンシップについて書きたいと思います。

 最近は、どう赤ちゃんと接していいかわからず、親子の目が合わない、笑わない赤ちゃんも増え
ているそうで、とっても悲しいです。

 そんな親子の心のふれあいにぴったりな入門編は、手遊び歌です。

 「げんこつ山のタヌキさん」「こぶ・たぬ・きつ・ねこ」など、たわいのない手遊び歌ですが、
親子で一緒に遊べば、豊かな情操が育ちますよ。

 そこで、親子で楽しみながら、お風呂でよ〜〜く子供の体をすすぐために編み出した、我が家の
とっておきの手遊び歌を、図解でご紹介しますね。

 名付けて「糸巻き大作戦」!「♪いーとー、まきまき、いーとー、まきまき♪」で歌ってみてね。


 


 我が家の「お風呂&スキンケア」で出来る工夫についての書き込みはいかがでしたか?
 
 アトピーの場合、「これが絶対に正しいやり方」と言うのはなくて、「これでも良くなり、アレでも良くなる」と言う場合
 が多いです。なので、我が家のやり方よりも、もっとお子さんの体に合うスキンケアもあるかもしれませんが、一応
 の参考にはなるのではないかしら。


今回は、とりわけ皮膚が弱い アトピーっ子のお子さんのために、
効果があるかもしれないけれど、もしかしたら刺激になるかもと言う
やり方や商品
は、あえて載せませんでした。

出来るだけ試してみても安心な事ばかりを選んで載せてみましたので、読んでいただいて、すごく納得できたことや、今まで気づい
ていなかったことで、ちょっとやってみようかと言う項目があれば、少しずつ試してみてくださいね。

 はじめから育児上手なママなんていませんし、ましてや、アトピーっ子のケアなんて、面倒で気づきにくいことばかりですから、うまく
出来ていなくても当たり前だと、自分の育児を振り返りながらしみじみ思います。

 でも、いろいろ失敗する中で、少しずつ子供に学んで、育児上手に成長していくのだと思います。上に書きましたような、アトピーっ子
向けの育児スキルで、肌が少しでも改善されるお役に立てれば幸いです。

 また、上のような内容に配慮しながら選んだ「アトピーっ子におすすめの商品」も、ご利用いただけると嬉しいです。