アトピー症状の出かたは、人それぞれですが、食べ物への過敏な反応が起こる2歳ぐらいまでの時期
があり、ダニやハウスダストなど、食べ物以外にも敏感になる時期が来ますが、湿疹については、幼稚
園時代あたりから、だんだん治まってくるパターンがやはり多いように思います。
うちの子がひどかったときは、ずっと治らないかもと悲観的に考えていたけれど、やはり、年齢が進むに
つれ、本に書いてあるとおりの経過をたどって良くなっていきましたので、今、大変なお宅も、どうぞ悲観し
ないでくださいね。我が家の場合を表にしてみましたので、参考にしてください。
我が家のアレルギー歴 |
我が家でアレルギーの資質を持っているのは私だけ。しかも、子供時代のアレルギー歴は、アレルギー性結膜炎程度なので、子供たちはそんなに強烈な
アレルギー体質の情報を、遺伝子的にもらっていません。
なのに、一人目が悪化した二歳頃と、二・三人目が悪化した1歳くらいまでは、本当に湿疹がどっさり出てしんどかったです。
ダンナ・父親 | ・アレルギーとは全く無縁。ほこりも薬もへっちゃら。 |
私・母親 |
・父がアレルギー体質。 ・学生時代より、アレルギー性結膜炎、社会人になった頃より、アレルギー性鼻炎がたまに出る。 ・食べ物でかぶれたり、金属でかゆくなったり、新車のにおいで気分が悪くなったりと、皮膚が弱 く、異物に敏感な傾向はあるものの、アトピーの湿疹も、喘息も体験はなし! |
子供たちのアレルギー症状歴 |
一人目 | 二人目 | 三人目 | |
※アトピーは、2カ月頃からひどくなる子が一般的ですが、うちの一人目が悪くなったのは、離乳食が始まった頃からです。 つまり、ミルクを主に飲んでいたので、卵を本格的に食べるまでは、湿疹がでなかったと言うこと。 (ちなみに、検査では、卵・牛乳・大豆に反応が出ていました。) ※食事制限を始めたら、皮膚がきれいになってきたのですが、二人目の妊娠・出産の前後から、かゆみが強くなって、アトピーの症状は、かえって悪化して、その後もよくなるまでに大変な時間がかかりました。 |
※母乳だけでの育児。 私は一人目の食事制限につき合っていたので、卵医牛乳を除去した母乳でした。 2カ月頃から湿疹がひどくなったものの、あまり悪化させることなく、一歳半頃からは、ツルツルのきれいな肌を維持しています。 ※さらに、 アレルギーを刺激する食べ物を、2歳頃まで慎重に避けながら、離乳食を進めていった事が悪化させることなく良くなったポイントではないかと思っています。 |
※母乳だけでの育児。 同じく、2カ月頃から湿疹がひどくなりました。二人目のように、母親が厳密な食事制限をしながら母乳を出していたわけではなく、卵と牛乳を控えながらの和食中心の食生活でした。 だから、どうしても母乳に成分が出るのか、赤ちゃん期に、三人の中では、一番湿疹がひどくてかわいそうな状態でした。 ※それでも、二人目と同様に、アレルギーを刺激する食べ物を、2歳頃まで慎重に避けながら、離乳食を進めていった結果、2歳頃にはツルツルのお肌になり、その後、湿疹も出ず、今に至っています。 |
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食べさ せ方 |
・マタニティ時と授乳期に、母親に食べ物の制限なし。 ・離乳食期に、子供も制限なし。 |
・マタニティ時と授乳期に、母親は食べ物制限あり。 ・離乳食をゆっくり進め、2歳頃まで、アレルゲンを疑われる食べ物は制限。 |
・マタニティ時と授乳期に、母親はややアレルゲンに気をつけた和食。 ・離乳食をゆっくり進め、2歳頃まで、アレルゲンを疑われる食べ物は制限。 |
妊娠中 の様子 |
・アトピーのことは何も知らない状態。栄養をつけようと、ひたすら飲んで食べた、ごく普通の、マタニティライフ。 |
・一人目の食事制限につき合って、アレルゲンをのぞいた食事。野菜と魚ばかりの食生活。 | ・アレルギーに気をつけた和食中心の食生活だが、除去食はしていない。 |
生後1カ月 | お宮参りの頃、脂ろう性湿疹でひどい顔。 |
お宮参りの頃、脂ろう性湿疹でひどい顔。 |
お宮参りの頃、脂ろう性湿疹でひどい顔。 |
2〜5カ月 | ・食の制限をしていない母乳を受けつけないのか、吐いてばかりだったので、だんだんミルク(一般の)の量の方が増えていった。 ・普通に離乳食を進め、ベビーフードも使用。 |
・退院後は、母乳だけ。 ・生後2カ月より湿疹が出始める。 ・母親も食事制限をしながら、母乳を飲ませ、離乳食は、通常より遅いペースで、野菜と穀類、魚中心で進めた。 |
・入院中から、母乳だけ。 ・生後2カ月より湿疹が出始める。 ・母親は食事制限をせず、和食中心の食生活で、母乳を飲ませ、離乳食は、通常より遅いペースで、野菜と穀類、魚中心で進めた。 |
6カ月 | ・普通に卵やヨーグルトも与えながら、離乳食をすすめていった。それと平行して、湿疹がだんだん増えてきた。 ・食べ物で、口の回りにじんましんを起こしたことがある。 |
・顔を中心に湿疹が多い。 ・野菜と穀類、魚中心で、ゆっくりしたペースで進めた。 ・食べ物でじんましんを起こしたことが、何度かある。 |
・顔と頭を中心に湿疹がひどい。頭をかきむしるそぶりをする。 ・野菜と穀類、魚中心で、ゆっくりしたペースで進めた。 ・食べ物でじんましんを起こしたことが何度かある。 |
一歳 | ・湿疹がひどくなり、アトピーの治療を本格的に受ける。 主に塗り薬。 |
・湿疹はたまに出るものの、あまり気にならない。かゆみもない。 まだ、卵や牛乳は与えていない。 |
・ 湿疹は少しあるものの、気にならない。たまに、かゆみが出る。 まだ、卵や牛乳は与えていない。牛乳を一口、口にして、激しい全身のじんましんを経験する。 |
二歳 | 食事療法を指導してもらう。 湿疹は、徐々にきれいになったが、かゆみが出始めた。 |
一歳半頃から、湿疹はない状態。調理した物の中に、少しずつ卵や牛乳を入れるが、なんともない。 | 湿疹はない状態。調理した物の中に、少しずつ卵を入れるが、なんともない。 |
三歳 | かゆみが強くて、皮膚をかき壊し、湿疹が悪化。かゆみで眠れない。生まれてから今までで、一番ひどい状態。 ちょうどこの頃、二人目が生まれて大変な時期だったので、子供も親を取られたようで、つらかったんだと思います。 食事療法を徐々に解除していく。 |
やはり湿疹もかゆみもない状態。和食中心の普通の食生活。 | やはり湿疹もかゆみもない状態。和食中心の普通の食生活。 牛乳も調理にたまに使うが大丈夫。 |
四・五歳 | 首や手足の後ろのように、柔らかな部分に湿疹が残るので、風呂上がりに軟膏を塗る程度。手に霜焼けやあかぎれがひどい。 卵や牛乳をたまに調理に使い始める。 |
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六歳 | 湿疹はたまに出る程度。手荒れがある。 給食の牛乳は飲まないが、他はだいたい食べさせる。 |
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七歳 以降 |
給食の牛乳も含めて、全て食べさせる。自宅では、和食中心の普通の食生活。 湿疹も治まる。 |
いかがでしたか?
いくら食事を制限しながらがんばっても、1歳前後は湿疹が出やすい時期です。
ある程度は仕方ないのかなぁと、自然に任せるしかないなと、腹をくくって見守る事も必要だと思いますよ。
幼い時ほど体が不快に感じる物質が多いから、体に取り込んだ嫌なものは、ちゃんと出さなければ、
良くなれないのも事実だからです。
一歳前に、親の不注意でうっかり試した、ただ一口の牛乳で、激しい全身のじんましんと嘔吐の、アナ フィラキシーショックを起こし、その後も、牛乳が少し皮膚についただけで、じんましんを起こした末っ子で すが、そんなこの子も、2歳過ぎたら、調理に使っても大丈夫なまでになりました。 もともと、遺伝子的には、あまり強いアレルギー体質を受け取っていない子は、いくら乳児期に湿疹や じんましん、食べられない物への拒絶反応などがひどくても、その後の生活環境や育て方が体に合った 優しいものであるならば、良くなるのも早いように思います。 でもそのためにはまず、赤ちゃん期に、食べ物に気をつけ、アレルゲンを取り込まないことで、弱い内臓 を守ってあげることが大切なのではないかと、離乳食を食べて悪化していった一人目の経験から、私は 感じましたので、メルマガの中でも、食べ物については、今後も詳しく、ていねいに書いていきたいと思っ ています。 |
上の子は、厳密な食事制限を体験しました。でも、今思うと、それが決して良かったとは思えません。
なぜなら私が、食事作りと育児のストレスを抱えて、心に余裕が持てずに、わが子に接してしまったからです。
一人目の育児は、どなたにとっても、初めての体験ばかりで戸惑われて難しいものです。
だから、ほどほどの制限で、上手に乳児期をやり過ごした、下の子たちの食べ方の方を勧めてあげたいと考えています。